作家さんの声

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木木屋さん

木木屋さんのパンダのスタンプ

そんなに大きくなくても、たくさん並べて捺して大きな世界を作り出せるはんこを!

―木木屋さんはいったいどんな方なのか、お話をお伺いしたいと思います。ラバースタンプを作られる前から、消しゴムはんこを作られていましたが、そのきっかけについてお聞かせください。
木木屋さん:私が消しゴムはんこ作りを始めたきっかけは、篆刻(てんこく)でした。3歳から大学まで書道を習い、大学では書道を専攻していたのですが、作品にサインを捺すために篆刻が必要だったんです。篆刻は自分で彫ることも業者に依頼することもできますが、学生には業者に頼むのは価格が高く、勉強のためにも自分で彫ることを選びました。
しかし、石を彫る作業はとても難しく、思い通りに制御できないことへの不安や、刃物が暴走してしまうのではないかという恐怖心が常につきまとい、どうしても苦手意識を拭えませんでした。それでも必要だったため、当時は泣きながら彫っていたのを覚えています(笑)。
そんなとき、消しゴムはんこで捺してある絵手紙を見かけたんです。消しゴムは柔らかい素材なので、力を入れずに彫ることができ、ゆっくり作業を進めれば怪我をする心配もなく、安心して作業できるんですよね。その特性が自分に非常に合っていたので、篆刻の代用品として消しゴムはんこを使い始めたのがスタートでした。
さらに、消しゴムはんこで「絵を彫っても良いんだ!」と気づいたときには、「こんなに簡単に彫れるなんて!」と感動し、はんこ作りの楽しさが一気に広がりました。
ーラバースタンプ製作に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
木木屋さん:ハンコレというイベントに参加させていただいた際、「ラバースタンプが欲しい」というお客様の声をいただいたのが、ラバースタンプを作るきっかけになりました。それまでは、消しゴムはんこをラバースタンプにしたいと思ったことは特になかったんです。
消しゴムはんこで十分作れてしまうので、ラバースタンプにする必要性をあまり感じていませんでした。素材が違うだけで、作りたい熱意や思いはどちらも一緒ですし、当時は消しゴムはんこもラバースタンプも同じようなものに思えていたんです。
でも、素材の違いにこだわられているお客様の声を聞くうちに、「消しゴムはんことラバースタンプって別の世界なんだ」と気づき、急に作ってみたい気持ちが湧いてきました。そう気づいてしまったら、もう挑戦せずにはいられなくなりました。
―みんなのはんこ工房を知ったきっかけは何ですか?
木木屋さん:ハンコレというイベントで、みんなのはんこ工房さんのことを知りました。スタッフの方が目の前にいらっしゃったので、ラバースタンプの具体的な作り方や手順を直接聞くことができたんです。さらに、友達が先にラバースタンプを作っていたので、その経験談も聞けて、私にとってはとても環境が整っているなと感じました。おかげで「これは挑戦できそう!」と思えたんです。
また、スタッフの方に「手書き入稿でも大丈夫ですよ」と言われたことは、私にとって本当に衝撃的で、大きなポイントでした。その後、iPadにてデータ入稿しましたが、「手書きでもOKなら、私の絵もこれで大丈夫かも!」と安心して入稿することができました。
―初めて作ったラバースタンプについて教えてください。どんな感想を持たれましたか?
木木屋さん:初めて作ったラバースタンプが自分の手元に届いたとき、自分の子なのにどこかよその子のような、不思議な感覚で、正直どうして良いかわからず戸惑いました(笑)。勢いで作ったものの、「これ、どうやって使えばいいんだろう?」と思ってしまい、手に取った瞬間しばらく固まってしまったのを覚えています。
店頭でそのラバースタンプを消しゴムはんこの横に置いてみたのですが、お客様からの反応は全然ありませんでした。自分自身も「こう使うと楽しいですよ!」というイメージが湧かなかったので、きっと見せ方が楽しそうに見えなかったんだと思います。なんだか恥ずかしくて、見て欲しいような、見て欲しくないような…そんな気持ちで、端っこの方にそっと置いていました(笑)。
しかし、作り続けるうちに、「こう使うと楽しい!」という具体的なアイデアが自分でも浮かぶようになり、少しずつ見せ方も工夫できるようになりました。その結果、お客様にも自然とその楽しさが伝わり、興味を持っていただけるようになり、今では定番商品としてたくさんの方に手に取っていただけるようになりました。
ー初めてスタンプ製作をするときに、不安だったことや心配だったことなどありますか?
木木屋さん:消しゴムはんこの場合、描いた通りに彫るのでサイズ感は手に取るように分かるのですが、ラバースタンプはデータで入稿するため、最初はどんな仕上がりになるのか全くイメージが湧きませんでした。出来上がりのサイズ感が掴めず、正直、戸惑ったのを覚えています。
そこで、とりあえず20×20ミリで「こんなもんだろう」と深く考えずに決めて作ったのが最初のラバースタンプでした。でも、その後いくつか作っていく中で、少しずつサイズ感が分かるようになってきました。
特に10×20ミリのサイズはこだわりのあるラバースタンプで、お客様が後から文字を入れたり、連続して捺せるようなスタンプをどうしても作りたくて、特注でお願いしました。
ーみんなのはんこ工房を選んだ理由を教えてください。
木木屋さん:最初にみんなのはんこ工房さんを利用したとき、一番助かったのは「ハードルの低さ」でした。ハンコレというイベントで目の前にスタッフの方がいて、「作れるんですか?」と気軽に質問できたのが大きかったです。ネット注文が苦手な私でも挑戦しやすく、この手軽さのおかげで初めてのラバースタンプ作りに踏み出すことができました。
さらに、小ロットで注文できるのも嬉しいポイントでした。それまでラバースタンプが小ロットで作れるなんて知らなかったので驚きましたし、少量から始められることで、「お試し感覚で気軽にスタートできた」のがとても良かったです。
―みんなのはんこ工房のサポート体制、どのように感じましたか?
木木屋さん:みんなのはんこ工房さんに図案を入稿すると細かい部分までしっかりチェックしていただけるので、安心しています。危なそうな箇所には丸がついていて、それを見ながら修正が必要かどうかを判断し、スムーズにやり取りが進みます。
特に感動したのは、まつ毛のような細い線がしっかり再現されていたことです。「大丈夫かな?」と不安だったのですが、出来上がりを見て「ちゃんとまつ毛がある!」と感激しました。細い線も一旦受け付けてもらえるので、とても心強いです。
一方で、他のシステムではこうした細かい線に対して厳しい制限があることもあります。例えば、アプリやWEBでの入稿では、システムによる自動チェックで「線が細すぎます」と注意が表示されることがあります。初めてスタンプを作る際には、こうした表示を見て「どこが問題なんだろう?」と戸惑い、つい諦めてしまいそうですよね。
でも、みんなのはんこ工房さんでは担当スタッフが図案をしっかり確認して、具体的に指摘してくれるので、とても分かりやすいんです。機械が苦手な私にとって、こうした相談できる環境は本当にありがたく、丁寧なサポートのおかげで安心して挑戦することができました。
―ラバースタンプ作りでこだわっているポイントは何ですか?
木木屋さん:「使って楽しい気持ちになれること」を大切にしています。同じスタンプで繋げたり、並べたり、囲んだりして、何度も繰り返し押して楽しめる。そんな「繋げて使い倒すシリーズ」を形にしています。
―今、どんなチャレンジや目標をお持ちですか?
木木屋さん:消しゴムはんこの時代からずっと、「はんこだからこそできる楽しさ」を追求してきました。その思いはラバースタンプにもつながり、「スタンプならでは!」と思える作品を目指して、日々探求を続けています。
―趣味について教えてください。
木木屋さん:私の趣味の一つに将棋鑑賞があります。とはいえ、ルールはギリギリ分かる程度なんですけどね(笑)。でも、強い選手を応援しながら観るのが楽しいんです。
実は、この趣味は子どもの頃から続いていて、当時はテレビで早指しの将棋をよく見ていました。おじさんたちの解説内容は全然わからなかったんですが、その解説の声や、対局中に聞こえるカウントダウンの声が心地よくて、きっとそこが好きだったんだと思います(笑)。
今でも仕事ではんこを彫りながら将棋の対戦を流しています。強い選手の勝負に耳を傾けながら、解説やカウントダウンの声を聞く心地よさも楽しんでいます。
―最後にスタンプ作りに挑戦してみたい方へ、一言お願いします!
木木屋さん:私自身、石や消しゴムからスタートしましたが、ラバースタンプと比べてみると、それぞれに良さや違いがあり、共通点もたくさんあって、とても楽しいんです。
「やってみたい!」という気持ちがあれば、それが形になったときの喜びは格別です。この瞬間こそが、スタンプ作りの最大の魅力だと感じています。
消しゴムはんこからラバースタンプへ製作を考えている方には、素材や使い方の違いをぜひ楽しみながら、じっくりと突き詰めていくことをお勧めします。
今回のインタビューでは、木木屋さんがものづくりを心から楽しんでいる姿がとても印象的で、終始笑顔が溢れる素敵な時間となりました。お話を伺う中で、作品に対する愛情と独自のこだわりがひしひしと伝わってきました。
特に印象的だったのは、「繋げて使い倒すシリーズ」に込められたアイデアの楽しさ。使うたびにワクワクが広がり、妄想が膨らむスタンプには、木木屋さんならではのセンスが光っています。そして、パンダシリーズの仕草や表情の可愛らしさには、思わず笑顔になり、使う人の心を楽しくする工夫が随所に散りばめられた作品ばかりで、その魅力に惹き込まれてしまいます。
「自分もスタンプを作ってみたいけど…」と迷っている読者の皆さん!みんなのはんこ工房では、初めての方でも安心して挑戦できるようサポート体制が整っています。ぜひ木木屋さんのように、ものづくりの楽しさを味わってみてはいかがでしょうか。
木木屋さん、本日は本当にありがとうございました!